高跳び金メダリストから学ぶ、超一流の効率的な体の使い方!
- Tweet Follow @Sports_Crowd_
投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ
高跳び金メダリストから学ぶ、超一流の効率的な体の使い方!
昔、私の師匠にあたる方から、「各分野の一流を知ることで自分をより高めることができる」と習いました。
私がそれ以来ジャンプにおいて超一流としてお手本にさせていただいているのがステファン・ホルム選手です。
ステファン・ホルム (スウェーデン)選手は、2004年アテネオリンピック男子走高跳の金メダリストです。
1m81と高跳び選手の中では小柄にもかかわらず2m40(室内)の記録を持ち、自らの頭上59cmの跳躍をクリアしていることは、頭上跳躍の世界記録となっています(室内なので非公式)。
これは彼が踏切からのハードルジャンプ練習を行っている映像です。
後半のハードルの高さは彼の身長から想像するになんと150~160㎝と推定されます。
通常のハイハードルが106.7㎝なのでそれよりもさらに50㎝高いことになります。
注目していただきたいのはその踏切脚、つまり左足の鋭さです(動画10秒~)。
踏み切ると同時にものすごい速さで体が上に上がっています。
全体をなんとなく見ずに、腰だけを追ってみるとその速さが分かりやすくなります。
これを可能としているのは、アキレス腱や筋肉の長さや弾性、リード脚の使い方などさまざまですが、「上に上がるという行為に対して寸分のロスもなく超効率的に力を使っている」ことはスプリントをはじめ他の種目にも大きな示唆が得られると思います。
例えばスプリントは、前に進むためにどう力を加えるべきかを考える種目です。
特にスタートからの加速では、「一歩一歩体を前に飛ばすイメージ」を持っている方も多くジャンプ動作と近い部分があります。
そう考えたときに、上下運動や関節のぐらつき、体の各ポジションやタイミングのずれはすべて前に進むうえでのロスにつながってしまいます。
この動画を見て自分の走りの粗さに気づくことができます。
どうすれば効率的に前に進むことができるか・・・自分の走りを見失ったときは是非この動画を参考にしてみてください。
この動画は「kkanalen」様の作品です。
***********************************************
筆者:
荒川優(あらかわゆう)
☆大学陸上コーチ(100m:10秒5)
筑波大学出身。大学コーチとして就任後、1年で全員の自己ベストを更新。
オリンピック選手や代表レベルの選手からも高い支持を受けている。
➣2010ニュージーランド・オタゴオープン 準優勝
***********************************************
投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ
- Tweet Follow @Sports_Crowd_
【新着】関連記事
この記事を見た人はこんな記事も見てます。
-
ミニハードルで接地時間を短く!ハードルジャンプ
ミニハードルや低いフレキハードルなどを使い、ヒザを高く、...
2015年12月13日
-
ハンマーウォーク
ハンマーを大きく回旋させて、バランス取りながら歩いていく...
2015年07月29日
-
【より効果的に行うために】階段ダッシュの意識すべきポイント
階段ダッシュは、たくさんの方がトレーニングで行った経験が...
2016年09月26日
-
ヨハン・ブレイク 150m
今までボルト選手、パウエル選手とジャマイカの2名を紹介し...
2015年04月10日
-
倒立、出来ますか?【体幹トレーニング】
体操種目では基本となる倒立ですが、様々な種目でも倒立は良...
2016年07月13日
-
強豪校のコアトレーニング
今回は高校陸上界の強豪校、埼玉栄高校で行われているコアト...
2015年10月04日
-
メディシンV字スロー
メディシンボールを用いた筋力トレーニング(補強運動)を紹...
2015年10月21日
-
日本最速!?桐生祥秀のスピードバウンディング!
-
記録向上の鍵!走り幅跳びにおける「骨盤主導型踏切」とは
-
一石二鳥!加速局面の動きづくりと腸腰筋トレーニング
-
コニカミノルタ式レース当日グッズ
-
最新トレーニング!アサファ・パウエル、2016年のはじまり
-
【恐怖を超えた究極のスタート】コールマンから学ぶスタートの極意
-
【下半身強化】可動域を最大限に活用した「フルランジ」
-
ハンマーウォーク
-
ボルトの補強を覗く
-
【スピードアップにつながる接地ドリル】坂道や砂浜でも行ってみよう!
-
地味なトレーニングこそ王道!
-
福島千里選手も愛用!トリガーポイントを使って身体を良く!
-
ラダーを上手く使おう!スラロームジャンプ
-
陸上800m世界新のレース
-
これが日本代表のコーナーリング!3走のプロに学ぶ!
-
目指せ桐生選手!コントロールテスト〜メディシンバック投げ〜
Category New/カテゴリー新着情報
- 【たった3分で追い込める!】最強腹筋トレーニングメニュー「全方向から鍛えられる計6種類の腹筋サーキット...詳細【1日3分】室内でできる全身トレーニング(中級編)アスリートが考えた3分『全身トレーニング』 ...詳細【練習メニュー】下り坂でスピードトレーニング(4種)自主練や部活で使えるシリーズ第三弾『下り坂』の...詳細【練習メニュー】上り坂でスピードトレーニング(6種)自主練や部活で使えるシリーズ第二弾『上り坂』の...詳細陸上競技
- 【練習メニュー】下り坂でスピードトレーニング(4種)自主練や部活で使えるシリーズ第三弾『下り坂』の...詳細【練習メニュー】上り坂でスピードトレーニング(6種)自主練や部活で使えるシリーズ第二弾『上り坂』の...詳細【恐怖を超えた究極のスタート】コールマンから学ぶスタートの極意クリスチャン・コールマン(Christian ...詳細【長距離ランナー必見!】ランナーにオススメのトレーニング集オレゴンプロジェクト所属のゲーレン・ラップ選手...詳細ケガ・ストレッチ
- 下向肘上げ 改善エクササイズ【フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向肘上げ」の点数が...詳細下向胸上げ 改善エクササイズ②【ケガ予防フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向胸上げ」の点数が...詳細下向胸上げ 改善エクササイズ①【フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向胸上げ」の点数が...詳細【梅雨の季節の体調管理】アスリートに必要な知識蒸し暑く過ごしづらい季節がやってきました。そう...詳細サッカー
- エムバぺ(フランス代表)はなぜあんなに速いのか!?[陸上コーチによる解説]先日4年に1度のワールドカップが行われ、日本代...詳細【W杯でも活躍!】サッカーイングランド代表が行なった〇〇を使ったトレーニング2018年ワールドカップ盛り上がりましたね! ...詳細【W杯でも大活躍】レアル・マドリードのトレーニング欧州チャンピオンズリーグ3連覇、今回のW杯でも...詳細【世界トップの瞬発力!】メッシ選手のアジリティトレーニング【間も無くW杯開幕!】5度のバロンドール受賞、5回のチャンピオンズリ...詳細栄養・食事
- 【瞬発的エネルギー!】クレアチン摂取タイミングのポイントと注意点クレアチンはアミノ酸の一種で、筋肉内のエネルギ...詳細【骨強化に】身長を伸ばす為に必要な栄養素【Jr世代は特に大切!】色々な競技の上で、身長が高いということが有利に...詳細【金メダリストの朝ご飯にも!?】正月によく食べるお餅の栄養&効能お正月はおせち料理やお雑煮など、お餅を食す機会...詳細【身体の調子を整える】サプリメントアプローチ「ZMA」普段の食事から摂取するのが難しい栄養素がある場...詳細野球