メディシンボール投げは、なぜ短距離ストライドを向上させる?
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投稿者:たけぞうトリプルジャンパー
メディシンボール投げは、なぜ短距離ストライドを向上させる?
今回は、最近の研究でも報告されている「メディシンボール投げが短距離ストライドに及ぼす効果」について書いていきたいと思います。
近年、メディシンボール投げをとりいれて練習をしているチームや学校は多いのではないでしょうか?
実際に、これを行うことによって爆発力の向上・体の使い方の向上など、多くのメリットがありますよね。
そのような能力が身につくと、短距離・跳躍・投擲などにおいて良い影響をもたらします。
しかし、具体的にこれらの能力がどのように機能して、良い影響を及ぼしているのでしょうか。
今回は、特に「短距離」に及ぼす効果に注目し、その理由を探ります。
また、近年の研究報告によると、メディシンボール投げは短距離における「ピッチ」よりも「ストライド」との関係が高いということも報告されているので、なぜピッチではなくストライドに影響を及ぼすのかについても解説していきたいと思います。
【メディシンボール投げが短距離ストライドに効果をもたらす理由】
①なぜピッチではなくストライドなのか
→ストライドは一歩でどれだけ押せるかという「力の大きさ」であることに対し、ピッチはその「速さ」である。メディシンボール投げは大きな力を発揮する練習であることから、ストライドにより効果をもたらすといえる。
②大腿―股関節―体幹の爆発的な連動が身につく
→体の中心部にあるこれらの部位は、部位の中でも最も大きな力を発揮することができます。そして、これらの強い部位が股関節を介して連続的に動くようになることで、ものすごいパワーを発揮できるようになります。この体の使い方よる爆発的なパワーが、ストライドの一歩に発揮できるパワーにつながります。
主な理由は上記の2つではないでしょうか。
このように、メディシンボール投げは大きな力を必要とするパフォーマンスに、より良い効果をもたらすと考えられます。
そして、ぼんやりとそのようなイメージを持つだけでなく、今回のように目的意識をはっきりさせる(ストライド向上)ことによって、練習はより濃いものに発展していくのではないでしょうか。
目的は何か、練習ごとに自分で明確にして理解を深めることで、もう一段階レベルアップしていきましょう!
参考
『スポーツパフォーマンス研究』5,226 -236, 2013
陸上競技短距離選手における疾走速度,ストライドおよびピッチと メディシンボール投げ能力との関係
酒井一樹,吉本隆哉,山本正嘉
投稿者:たけぞうトリプルジャンパー
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