末續選手が犬塚(浜名高)を指導!
末續選手が犬塚(浜名高)を指導!
2015年9月29日の放送されたNHK「めざせ 2020年のオリンピアン」において
末續慎吾選手(35、パリ世界陸上200m銅メダル)が出演した。
この企画は、2020年のオリンピック出場の可能性を秘めている
原石アスリートに末續選手が指導に伺うというもの。
末續選手自身が今年8月に行われたインターハイを視察し、
選ばれた原石アスリートは、犬塚渉選手(18、浜名高)。
200mでは20秒87の自己ベストを持ち、インターハイ200mでも3位に入った選手。
線は細いながらも、足を高い位置から落とし推進力に変えることのできるフォームと
長身から繰り出されるダイナミックな走りが、大きな可能性を秘めていると考えた。
キーワード①▶「力を入れるところと抜くところを覚える」
犬塚選手のバネの強さを見抜いた末續選手は、それを走りで活かすべく
連続ハードルジャンプでの練習を指導する。
ハードルジャンプでは、しっかりと反発を受け取らないと次のハードルを
越えることができない。
反発をしっかり受けるためには、空中の段階で接地の準備をし、
接地後は足全体で力を受け取る必要がある。
最初はなかなかうなくできなかった犬塚選手も徐々にコツを得て、
最終的には連続でハードルを越えられるようになった。
キーワード②▶「腕ふりでタイミングをとる」
①のあと120mで走りに還元しようとしたものの、犬塚選手は
なかなかうまくできない。
対して、末續選手は腕の使い方が問題だと見抜き、太鼓をたたくような
練習をさせて地面を強く押すための腕ふりのリズムを指導する。
腕ふりと地面反発がうまくかみ合った犬塚選手は、走りの接地音が変わり、
体がぶれない、よりダイナミックな走りを習得した。
キーワード③▶「相手を強いと認めてしまう行動をしない」
最後に末續選手は、犬塚選手がインターハイの200m決勝でコースに出る前に、
周りの選手に握手を求めたことに言及した。
握手を求めることは、自分より相手が強いことを認めてしまうことだと指摘。
誰しも知っている選手が近くにいて、さらに握手をすれば安心することができる。
しかし、レースではしっかりと自分に集中することが大事だと
自身の世界大会での経験をもとに諭した。
【再放送日程】
・10月4日(日)NHK総合17:30〜17:55(再放送1回目)
・10月5日(月)BS1 20:00~20:25(再放送2回目)
【アスリートビュー】
今回の練習内容や気持ちの持ち方は、とても参考になることばかりである。
特に気持ちの部分は私自身がドキッとしてしまった。
アスリートであれば、必ず自分より実力が上の人と戦う機会は何度も来る。
大事なのは、それを見せてしまう行動や発言をしないことである。
握手もそうだし、負けるかもしれない試合を前にして不安や言い訳を
口にしてはいないだろうか。
「絶対勝つ」という思いをもって、アップもしくは試合前から自分のレースに
集中すること。
正念場でこれができるかが、強くなるためにとても必要なのだと感じる。
(写真は末續選手のマネジメント会社:チームアスリート(http://www.teamathlete.co.jp/)提供)
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