ウェイトトレーニングがユースサッカー選手のスプリントの速さに及ぼす影響のリサーチ【私見とアドバイス】
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投稿者:佐々木優一BOC認定トレーナ
ウェイトトレーニングがユースサッカー選手のスプリントの速さに及ぼす影響のリサーチ【私見とアドバイス】
”(ドイツ・ユースサッカー、U13、U15&U17)
"二年間に渡るウェイトトレーニングがエリートレベルのユースサッカー選手のスプリントの速さに及ぼす影響。"
ドイツで行われた、ウエイトトレーニングがスプリントに影響を及ぼすのかどうかという研究の要約と私見を話したいと思います。
日本でもユース世代のトレーニングは注目されている分野であり、長期的に行ったという点で非常に面白いリサーチだと思っています。
今回のS&C(ストレングス&コンディショニング)に関するリサーチリビューは
ドイツで各年齢層のエリート・ユースサッカー選手達、134人を対象に2年間という長期に渡って行われたリサーチです。
まずこのリサーチの理論の背景として良いスプリントパフォーマンスの前提となるのが
1)筋量の程度
(degree of muscle mass)
2)パフォーマンスの妨げとなる筋肉の繋げる神経コントロールメカニズム(日本語訳は難しい!)
(degree of neural control mechanisms of performance-limiting muscle slings, which are the basis for maximal strength)
また過去のリサーチにおいてウェイトトレーニングによって60mまでのタイムの向上が見られました。
このリサーチでは各年齢層を2グループに分けていきます、ウェイトトレーニングをするグループ(STG)としないグループ(CG)です。
STGグループはチーム練習を含めて週2回ウェイトトレーニングをしました。(連続した日では行いません)
【エクササイズの種類】
1)バック/フロントスクアット (パラレル)
2)ベンチプレス
3)デッドリフト
4)ネックプレス(?)
5)腹部のエクササイズ
【トレーニングブロック】
1)最初の4週間は各エクササイズの技術を学ぶ期間
2)次の8週間は筋肥大
3)次の4週間は筋力向上 などなど (ここまでしか詳しくは書いていませんでした)
【ピリオダイゼーション】
2009年の8月から2010年の5月までの40週を20週のトレーニングブロックで割り、
これをもう一年繰り返したので2年間で計4個のトレーニングブロック、80週に渡るピリオダイゼーションです。
テストは30m走(5,10,15,20,25m地点でスプリット)とスクアットの1RMです。
【結果】
グループ内では2年の各年齢層のSTGグループの30mのスプリントタイムは0.1から0.2秒早くなっていました。
しかし、これはU15とU13のCGグループでも見れる結果です。
では、STGとCGを比べた時にはどうなのか?STGグループの方が0.1秒程早くなっていました。
では、各地点でのスプリットタイムはどうか?各地点ごとに0.1秒ごと程STGグループの方が早くなっていました。
【結論】
統計的な重要性の観点から、このリサーチではウェイトトレーニングはスプリントの加速期の向上に役立つと結論づけています。
【私見】
このリサーチはウェイトトレーニングによって、よく言われる”半歩・一歩前に出れる”を証明しているリサーチだと思います。
ただS&Cの観点から見て正直このリサーチを参考にするかと言われれば、自分はあまりしません。
なぜなら変化がたかが0.1−0.2秒だからです。
これぐらいの変化なら彼らの年齢を考えれば成長期であり、それによって筋力が増加したとも言えます。
またこれだけの変化ならチームのコーチを納得させれないと思います。
2年のウェイトトレーニングをしているのであれば0.5秒は縮めて欲しいと思います。
特にユースは肉体の成長期に入るので成長を促進出来るようにしっかりとデザインされたウェイトトレーニングをすれば、1秒以上はスピードをあげられると自分は思っています。
このリサーチの悪いところは
1)エクササイズのバリエーションのなさ
2)エクササイズのプログレッション・リグレッションがない
3)パワー・プライオメトリックスがない
この3つだと思います。
ただ筋力を上げることは全く間違っていないと思います。
筋力があって、悪いことは全くありません。
また他のリサーチではスクアットの重量が体重の2倍になった時にパフォーマンスに変化が見れるというのもあります。
推奨
”半歩・一歩先に出れる選手を作る際はウェイトは必須”
ただパワーやプライオメトリックスを計画的に取り入れればもっと良くなる可能性がある。
実際に行う際は上記の点を参考にして行っていただけたらと思います。
ではまた次回に!
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著者:佐々木 優一/Yuichi Sasaki MS., ATC.,NASM-PES., ASCA Lv.1
Sports Therapist, PODIUM Program
Institut Sukan Negara/ National Sports Institute of Malaysia
Performance Restoration Project
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投稿者:佐々木優一BOC認定トレーナ
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