史上最高スプリンター、ボルト選手の走りを真似してみよう!
- Tweet Follow @Sports_Crowd_
投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ
史上最高スプリンター、ボルト選手の走りを真似してみよう!
先月のリオ五輪でも3冠を達成し、最後まで「速いボルト」であり続けた姿はとても印象的でした。
東京五輪にも是非来てほしいところですね・・・
今回はボルト選手の練習から速く走るためのエッセンスを見つけてみましょう!
まず、この練習は三点スタートからの40mダッシュです。
スタンディングでもクラウチングでもなく、三点スタート(両足と片手を地面につけた状態からスタート)から出ることによって、レースに近い感覚でスピードに特化した練習を行うことができます。
この練習によって最大スピードをスムーズに立ち上げることができるようになります。
では、ボルト選手の動きからポイントを見ていきましょう。
まずはスタートの姿勢です。
ボルト選手は、構えたとき前足のつま先の上に膝がきているのが分かると思います。
下腿(膝から足首)が地面と垂直だと一歩目がスムーズに出てきません。
構える時には、下腿を前に倒し、つま先の上に膝が来るようにするのが良いでしょう。
次に足の運びです。
ボルト選手の足は、最短距離を通って後ろから前に出てきています。
これはただ足の軌道を真似すればよいのではなく、
①的確な角度で、②地面にしっかりと力を加え、③体全体をコントロールして前への推進力に変える、という三つのことができて初めて達成されます。
最後に、私が最も特長的だと思うのが、上半身の揺れです。
少し見にくいのですが、ボルト選手のスタートからの数歩をよく見ると、接地に合わせて胸筋が前にぴくぴくしています。
これは接地に合わせて体が浮かないよう、また体全体で地面に力が加わるよう、上半身でリズムを取ってアクセントをつけているのです。
このような接地で上半身を一瞬かぶせる動きが、ボルト選手の動きの真髄だと考えています。
速い選手には、このようなダッシュ一つをとっても、いくつかの特徴があります。
ただダッシュをするのではなく、自分より速い選手の動きを一つでも習得できるよう意識して練習してみましょう!
この動画は「zlatatretra」様の作品です。
***********************************************
筆者:
荒川優(あらかわゆう)
☆大学陸上コーチ(100m:10秒5) 指導申込: http://ランコネ.jp/
➣2010ニュージーランド・オタゴオープン 準優勝
筑波大学出身。スプリントコーチとして大学や子供たちの指導、メディアなどで活動。
オリンピック選手や格闘技世界チャンピオンなど、種目を超えてトップ選手のコーチも担う。
出演:NHK「テレビスポーツ教室」など多数。
***********************************************
投稿者:荒川優元100m選手:スプリントコーチ
- Tweet Follow @Sports_Crowd_
【新着】関連記事
この記事を見た人はこんな記事も見てます。
-
冬季練習に!スケボーでしなやかな動きを獲得する
身体の使い方がうまくない… パワーはあるものの筋肉を使...
2016年10月20日
-
フライングをしないフォームを習得しよう【クラウチングスタート】
フライングしないフォームの習得を目指しましょう!! ...
2016年10月09日
-
強豪校のトレーニング 岡崎城西高のプレート補強
陸上競技の強豪高校、岡崎城西高校が行っているウエイトプレ...
2016年05月04日
-
フライングしないフォームの習得
フライングしないフォームの習得を目指しましょう!! 動...
2015年05月09日
-
【分析してみよう!】人類最速ボルト選手のミニハードルドリル
今回はウサイン・ボルト選手のスプリントドリルをご紹介しま...
2017年02月03日
-
アリソンのトレーニング①
女子短距離界の女王、アリソン・フェリックス選手のメディシ...
2015年10月21日
-
ハードル振り下ろしドリル
ハードルを使ったハードルのクリアランスの練習です。 リ...
2015年05月06日
-
【腕振り】なんのためにうごかすのか?
-
ウォーミングアップにオススメ!【変形ダッシュ8種目】
-
【陸上の強豪校「埼玉栄」流】ハードルを用いた股関節補強
-
スロートレーニングでヒラメ筋を鍛えよう!シーテッド・カーフレイズ
-
日本最速!?桐生祥秀のスピードバウンディング!
-
【短距離スピードの向上に】バウンディングドリルの目的とポイント
-
腕振りの修正方法
-
感動の銀メダルを獲得!“ケンブリッジ飛鳥”選手の走り!
-
ランナー必見!スロートレーニングで体を強くしよう!
-
走高跳選手のシャフトスキップ
-
桐生のウエイトトレーニング①
-
腸腰筋強化+最短軌道の習得トレ
-
200mのスペシャリストが実践する!プレート腹筋
-
長距離流体幹トレーニング
-
リオでマラソン銅、1万m5位のゲーレン・ラップ選手(アメリカ)のウォーミングアップ!
-
ラップのダイナミックストレッチ
Category New/カテゴリー新着情報
- 【たった3分で追い込める!】最強腹筋トレーニングメニュー「全方向から鍛えられる計6種類の腹筋サーキット...詳細【1日3分】室内でできる全身トレーニング(中級編)アスリートが考えた3分『全身トレーニング』 ...詳細【練習メニュー】下り坂でスピードトレーニング(4種)自主練や部活で使えるシリーズ第三弾『下り坂』の...詳細【練習メニュー】上り坂でスピードトレーニング(6種)自主練や部活で使えるシリーズ第二弾『上り坂』の...詳細陸上競技
- 【練習メニュー】下り坂でスピードトレーニング(4種)自主練や部活で使えるシリーズ第三弾『下り坂』の...詳細【練習メニュー】上り坂でスピードトレーニング(6種)自主練や部活で使えるシリーズ第二弾『上り坂』の...詳細【恐怖を超えた究極のスタート】コールマンから学ぶスタートの極意クリスチャン・コールマン(Christian ...詳細【長距離ランナー必見!】ランナーにオススメのトレーニング集オレゴンプロジェクト所属のゲーレン・ラップ選手...詳細ケガ・ストレッチ
- 下向肘上げ 改善エクササイズ【フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向肘上げ」の点数が...詳細下向胸上げ 改善エクササイズ②【ケガ予防フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向胸上げ」の点数が...詳細下向胸上げ 改善エクササイズ①【フィジカルチェック用】「フィジカルチェック項目:下向胸上げ」の点数が...詳細【梅雨の季節の体調管理】アスリートに必要な知識蒸し暑く過ごしづらい季節がやってきました。そう...詳細サッカー
- エムバぺ(フランス代表)はなぜあんなに速いのか!?[陸上コーチによる解説]先日4年に1度のワールドカップが行われ、日本代...詳細【W杯でも活躍!】サッカーイングランド代表が行なった〇〇を使ったトレーニング2018年ワールドカップ盛り上がりましたね! ...詳細【W杯でも大活躍】レアル・マドリードのトレーニング欧州チャンピオンズリーグ3連覇、今回のW杯でも...詳細【世界トップの瞬発力!】メッシ選手のアジリティトレーニング【間も無くW杯開幕!】5度のバロンドール受賞、5回のチャンピオンズリ...詳細栄養・食事
- 【瞬発的エネルギー!】クレアチン摂取タイミングのポイントと注意点クレアチンはアミノ酸の一種で、筋肉内のエネルギ...詳細【骨強化に】身長を伸ばす為に必要な栄養素【Jr世代は特に大切!】色々な競技の上で、身長が高いということが有利に...詳細【金メダリストの朝ご飯にも!?】正月によく食べるお餅の栄養&効能お正月はおせち料理やお雑煮など、お餅を食す機会...詳細【身体の調子を整える】サプリメントアプローチ「ZMA」普段の食事から摂取するのが難しい栄養素がある場...詳細野球